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hikarikata

by 小林拓馬

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1.
チャイム 03:13
晴れた日の校庭に あの頃の僕を見つけた まだ何もわかっていないようで すべて知っていたかのようで 日を避けた雲梯に 登って空を眺めてた 呼び出された昇降口の奥 暗くてなにも見えなかった いつまでも乾かない水たまり 日が射して眩しいから 背けたのは僕だった そそのかしたのは君だった 水色の空を描いて 黄色い太陽が光ってる 僕の色は君の色 チャイムを合図に塗り替えた 水色の空を描いて 黄色い太陽が光ってる 僕の色は君の色 チャイムを合図に塗り替えた 色褪せることのない姿
2.
白い朝 03:22
白く溶けて行く朝が 僕の腕つかまえて まだだよ 今じゃない そんなふうに 僕はといえば 焦りすぎた午後 まだ明るいうちに 忘れてしまわないうちに なにかのせいにしたくて 出会ったことも 生きた心地も 見つからないようにそっと 広げた羽をとじてしまえば 夜になると忘れてしまう 声のありかを探してる 白い朝は教えてくれる  まだだよ 今じゃない そんなふうに なにかのせいにしたくて 出会ったことも 生きた心地も 見つからないようにそっと 広げた羽をとじてしまえば
3.
そこ 02:43
反り返る夏の朝 立ち上る蒸気はまだ そこへ帰るな 帰るな 帰るなと言っている 裂け目から声と光と 衝撃の塊が フラッシュバック 幼友達が手を広げている 胸を射るその眼差しは 闇を射貫く陽射しのよう 心が開く前に夜が降りてきた 見当たらない影を 背中に背負って 太陽が通り過ぎるのを待っている 記憶に刻まれた 夏のそこで 泣いたり笑ったりしながら待っている 待っている
4.
青の世界 03:08
日射しを遮る手の平に熱 青の世界 明日のことは思い出せない 見上げたら遥か彼方の景色 青の世界 透き通る空は誰も遮れない 降り出した雨音 青の世界 跳ね返る光に湿ったまま影の色 青の世界 思い通りにいけない 正しさも素晴らしさも知らなくても 青の世界 若さを忘れかけている 霧は水になりたがっている 青の世界
5.
声を聴いて 手を繋いで 僕らだけの 今を生きる 季節は巡るよ 走り出す 裸足のまま 青空目指し 君はまぼろし 雲に紛れて 忘れたあの日をまた 思い出してた 悪気はなかった そんな魔法の言葉 痛みに気づけない強さはいらない 抜け出して どこへでも 遮るのは光ではなく闇のほう その声を僕に貸してくれ
6.
夜空へ吸い込まれて行く あの列車に乗ったきみを 僕は遠くから遠くから 眺めているしかなかったんだ だから夜が泣いている 夜が泣いている 星の数だけ星があって 人の数だけ人がいて 僕はぜんぶ欲しがっていた 欲しがっていたんだな 夢を見ては泣いている 夜が泣いている 暗い暗い 坂道越え 昇る陽を抱え 照らしてあげたいよ 煌々 溺れそうな 濡れた夜 追い抜いている気がするんだ そうなんだ
7.
街の物語 03:28
街の外れまで声が 届いてきそうな 大きな風が吹く 街の物語 ひとりたちはここに集まって 身に覚えのない言葉探す 足を鳴らす 晴れたら歩き出すよ さぁ いつでも笑っていよう さぁ 明るい声だけを 聞かせてあげる 人生は後悔するように できているんだな 涙たちの枯れる頃ここで 日が暮れるまで上を向いて 空を鳴らせ いい言葉聞かせてよ さぁ 忘れた言葉は捨てよう さぁ 晴れたら歩き出すよ さぁ いつでも笑っていよう さぁ
8.
錆びた街に踊る群れから 外れた若者が口元を隠すよ 集まる人たちは息継ぎだけが苦手です 剥がれたのは茶褐色の皮膚 知らない事は知りたくないから ずれた行進は火の中へ 火を舐める仕草でわかるのさ 隣り合わせの安住には痛みはないだろう 比べて初めてわかるのさ お前は生きている ビルの影に濡れた色を落とす 道化師に涙は似合わないんだよ ずれた行進は火の中へ
9.
予感 02:23
なにか始まりそうな 冬の寒さの朝が好きで 気づけば 始まったばかりでも終わってしまう物語 季節には抗えないようです そらは遠ざかるようで はじめから遠かった 水面に映る白い雲のよう 今を生きていたつもりの ただ待っていただけの予感 君が季節で僕は芽生えて やってくるのはなにもないはるか 淡い時間と残るメロディー 光を浴びて僕は咲こう 季節には抗えないようです そらは遠ざかるようで はじめから遠かった 水面に映る白い雲のよう 今を生きていたつもりの ただ待っていただけの予感
10.
きみは窓際のぞいて 街の景色を眺めて 今から直ぐ来てよなんて 言葉足らずの声を聞かせて ドリームランド 昔見たこの景色だけ今まだ ドリームランド このままでも夢を見続けて行くだろう 子供の頃の記憶に きみは変わらないままで どうして今ここにいるのか 戻るわけには行かない季節 ドリームランド すぎ去ったこの場所はまだ絵になる ドリームランド 移ろうけど跡を消してしまわないでいて 遥か彼方 目覚めた 恋しい 涙 光るまでは 消えるな ドリームランド ここへ戻る時にはあの願いを ドリームランド 叶えたいの だからいつも忘れないでいる 夢を見続けて行くだろう ドリームランド
11.
季節の移り変わりは きみとふたりでいるのがいい 求めすぎず与えすぎず 静かに時がすぎればいい 見上げる空 三日月 まるでそれは始めから 何もかもなかったかのように 恋は消えた 消えたのです 心の移り変わりは ぼくがひとりになればいい 関わること見守ること 共有と強要の混同 瞼の裏 三日月 潤んだ光見つめて 魚になって夜空まで 恋は消えた 消えたのです
12.
東京 03:16
愛してる 僕から 聴こえる 東京から 雨上がりの街歩くあの娘たち イヤホンからはサニーデイ・サービス まだ少し肌寒さが残ってる 襟元を摘まんでみせる その仕草を風は見逃さない 隠しても駄目さ 鮮やかな色が溢れてる 風車のような交差点には それぞれの毎日が儚げに行き交っている 愛してる 僕から 聴こえる 東京から
13.
こんな日 04:16
坂道を登りしなのしんきろう 振り返るとあなたの わたしへ映る笑みひとつ 穏やかにひるがえるにわか雲 繰り返すよ何度も 緩いカーブは眠り誘う こんな日はまるで幻のよう 雲の切れ間から射し込む光が眩しく こんな日を忘れずに生きて行く ありがとうとさよならを言えないまま 突然のどしゃ降りが涼しくて 照り返しの揺らめき 舞い上がる土埃と風 こんな日はまるで映画のよう 行間を語るあなたは時々野暮だわ こんな日は諦めた心模様 受け入れるのこれまでもこれからも 幻なら良いのに あなたと歩きたいのに 夢ばかり見ている こんな日はまるで幻のよう 雲の切れ間から射し込む光が眩しく こんな日を忘れずに生きて行く ありがとうとさよならを言えないまま
14.
知らない季節を過ぎて 会いたかった人に会う 会えたならそれは夢から 醒めた一瞬の微睡みの中 交差する得体のつぶて 過ぎ行く時間に身を捧げ 寄り添えばまた消え去った 言葉では残せない 人間は重なる時間で まだ旅は続く 生命は寄せた思い出 また記憶の波 泳ぎ 歩き 走りながら 繰り返す 透き通る 霧 温もりを感じ始めた 信じてる触れた手のひら さよならだけは信じない 全てを残したい 衝動は誰かを想って ただ我を忘れ 幻想は涙を誘って ただ夢を忘れ 恨み 憎み 嘆きながら 地に還る 振り返る 日々 人間は重なる時間で まだ旅は続く 生命は寄せた思い出 また記憶の波 泳ぎ 歩き 走りながら 繰り返す 透き通る 霧

about

「優しくて、楽しくて、おしゃべりなのに妙に不器用な人間が、明け方酔いも覚めたころに突然打ち明け話を始めるような音楽です。俺も同じ気持ちで、変に安心しました。」

石原正晴 (SuiseiNoboAz)


「コバくんのことを知ったのはだいぶ昔だけど仲良くなっていろいろ話すようになったのは割と最近。その頃初めて歌を聞かせてもらい、僕はなんて詩人なんだろう、と思ったのでした。歌やら演奏やら、音楽やら文章やら、日常やら知人友人やら、社会なら情勢やらSNSやら、他の人はどうだか知らないけど、いろんなことを考えたりぼんやりしたり、答えを出そうなどとするうちに、僕は視界のうちに溶けて自分の輪郭がぼやけていきます。どこにいるのか分からなくなる、途方に暮れる、というやつでしょうか。でも幸運にも良い音楽を聞いたりすると、自分の形が留められ、今ここにいるという感覚を取り戻せるようになります。コバくんの歌と音楽にはそういう力があるんだと思います。今ここにお前はいるよ、と言われてるような。僕は時に気分が揺れるのを嫌いますが、優しく揺すられるような励まされるような歌に勇気のようなものを思い出せます。あと、単純に録音が良い。」

Ryo Hamamoto


「燃えるような夕焼けも劇的な出来事もない、ただゆっくりと青みがかって暗くなっていく退屈な夕方の町の暮らし。来月の家賃のことやいなくなった友達よりも少しだけ大切なものがそんな時間にはちょっとだけあって、それが沢山入っているアルバムです。」

瀧本びわ (グッドバイモカ, 京王堀之内time Tokyo)


「悶々とした気持ちが封を切ったかのように溢れ出して、喋り出すと止まらない。結局最後は笑いながら「まあさ、しようがないんだけどね。」とコーラ(最近酒を飲んでるね)を飲み干す20年来の友人であるコバこと小林拓馬そのものが詰まってる作品だと思います。歌い出したら止まらない。お互いジジイになってもこうやって作品を交換し合えたらいいね。アルバム発売とお誕生日おめでとう。」

藤井友信 (MUSIC FROM THE MARS, fresh!, OishiiOishii)


「自分に焦りを感じないと動きが鈍くなってくるので友達のリリースは嬉しい。拓馬くんリリースおめでとう!」

原田茶飯事


「自分を好きになりたいのにどうしてもそれができなくて苦悩している人のための歌だと思った。小林くんの才能と苦悩をミキサーにかけて濾したらなんとも美味しいジュースになったよ。」

青柳崇 (ビイドロ, はなし)


「お互い10代の頃からの付き合いで絶妙な距離感保って仲良くしてたコバが…あのコバが生まれたてのそのままの姿で音で目の前に。的な。サンタフェかよっ。自分の原点に極力近づくなんて凄過ぎる。ヤバ過ぎる。空気の音までもコバの世界。コバの世界素敵だな。」

ヤシロユウキ (SSQ)


「歌うドラマーが好きだ

普段シンガーたちの後ろで
リズムを担っている人が

自分の想いを曲に込めて
マイクで ポツリポツリと
言葉を発していく その姿に
ひたむきさを感じる」

岡山健二 (classicus)


「子供の頃、近所に住んでいる兄ちゃんがいて、親に内緒でこっそり家に行くと色んな音楽を教えてくれた。こっちが興味津々になると、気分が良くなり歌を延々と歌い出す。その歌は初めて聴くけど、どこか寂しさや好奇心に寄り添ってくれる存在だった。というフィクションを想像させるくらい、小林さんの声と音で紡がれるのは人の温度に寄り添った音楽だと思います。祝!リリース!」

佐藤ナウ (radioDTM)


「コバさんはイシーナルトバンドでドラムを叩いていてオレはそのバンドでベースを弾いている。歌っているのは知っていたけどリズム隊の関係のオレたちではあった。コンチとかナルトバンドの普段のコバさんからするともっと毒々しい感じを想像していたのだけど、なんか爽やかで普通に良質なポップソングでびびった。多分コバさんは多重人格だと思う。バンドサウンドだとまた違うかもしれないけどこの音源は掃除とか洗濯とかしながら聴きたいなーと思ったし、なんか生活感のある感じだな〜と思った。」

猪股ヨウスケ (Dr.DOWNER)


「こんな世の中でも外に出なきゃいけないことは多々あり。ある日帰りの電車で、コバさんから送ってもらった音源を聴く。急に周りの景色が遠く感じて、目を閉じて浮かんだのはただただ、生活。1ヶ月やそこら前には当たり前だったはずの、ただの生活。ご飯作ったり洗濯したり、窓から春風が入ってきたり。その奥の方でそこまで大きくない音で鳴ってる曲。明日は休みなので、思いっきり生活満喫しようと思いました。潤いそのものみたいな音楽。コバさんありがとうございました。」

スズキヨウスケ (しんきろうのまち)


「こばさんはコンチでしかライブは見たことがなかった。コンチではポケライで数年前に、インドで2年前に共演した。このアルバムはコンチで歌うこばさんからは想像できないくらい、優しい気持ちになる曲で溢れていた。このアルバムを色んな場所に連れて行って長く聴いていたい、聴いてくほどに良さが深みを増しそう、そんな気がする。優しい優しい歌声はコンチのステージ下でこばさんと話している様な。そんな話をしている時みたいな気持ちになる。不思議な体験だった。つまり作ったこばさんは不思議な人だ。」

ナチョス (重機-ZYU-KY-, 光の戦士ナチョス)

credits

released March 14, 2020

小林拓馬、初の弾き語りアルバム。


2020年リリース (marchrecordings MRD-30)

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"marchrecordings" is a label that releases the work of Takuma Kobayashi.

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小林拓馬(弾き語り)
far-off land
Conti
道産子アナルX
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